Kopi Luwak コピ・ルアック
世界で最も高価で稀少な”幻のコーヒー”
話題の邦画「かもめ食堂」でも取り上げられたことで、日本でも認知度が高まった「コピ・ルアック(インドネシア語でKopi Luwak)」。コピはコーヒー、ルアックはインドネシアに生息するジャコウネコを意味する。世界で最も稀少なコーヒーであるが故に高価でもあるコピ・ルアックの起源は18世紀と、意外にその歴史は長い。コーヒー栽培農家が農園内に落ちているルアックの糞に混じっているコーヒー豆を拾い集め、それを洗浄し、焙煎して飲んだのが始まりといわれている。そして、そのコーヒーがビックリするほどの芳香で味わい深いものであったため、瞬く間にそのウワサが広まった。しかし、稀少なプロセスの豆であるため、その時代から既に高価なコーヒーになったという、実にユニークなストーリーを持つ。
ルアックは熟した甘みの強いコーヒーチェリーが大好物。美味しい果実をちゃんと選んで食べるのだ。この赤い果実の部分はルアックの体内で消化されるが、豆の部分は腸内にある酵素が浸透し、独特の香味が加わりながら、消化されずに排泄されるのだ。本来は野生のルアックの糞を探すのであるが、コピ・ルアックの知名度が上がったことで需要が増え、最近はルアックを飼育し、その糞を採取する農家が増えてきている。