Ogoh-Ogoh & Nyepi オゴオゴ & ニュピ

賑やかに悪霊を追い払い、 静かに新年を迎える

バリ島で、毎日のお祈りに欠かせないもの、ドゥーパ(お線香)、ティルタ(聖水)、それとチャナンサリと呼ばれるお花のお供え物だ。バリの人々は基本的に朝夕と2回お祈りをするので、涼しい朝などちょっとお散歩してみると、お店の前、道路など、いろいろな場所でチャナンを置いてお祈りをしている人を見かけるはずだ。みずみずしいチャナンと良い香りのお線香で、端で見ている方も清々しい気持ちになれるから不思議だ。最も一般的なチャナンは、チャナン・チュペル。ブスンと呼ばれる若い椰子の葉で、四角い入れ物を作り、そこに色とりどりのお花などを並べていく。また、最も簡単なチャナンは、バナナの葉を三角状にした入れ物にお花を飾るチャナン・タンケ。買うのも安価なので、日々のお祈りにはこちらを使うことも。普通の一般家庭でも、祠や神棚はもちろん、ガスレンジ、水道のメーター、門、玄関、家の前の地面、車やバイクなど、1回のお祈りで使うチャナンは十個以上。大きな家やムラジャン(家寺)のあるおうちではチャナンの数は更に増えていく。外国人から見ると、毎日大変だと思ってしまうが、彼らにとっては、神様に感謝し、日々の平穏を願う、ごく普通で当たり前のことなのである。